パンノニア地方 とうとう最後の地域、パンノニア地方をテーマにお送りします。パンノニア地域は、スロベニアの北東部になります。前はカルパチア盆地があった場所で、この地域も二つ、平らな部分と山がちな部分とに分けられます。下の地図の茶色い部分が山がちな地域で、黄色い場所が平らな地域になります。 photo1 気候 パンノニア地方の気候は穏やかな、大陸性気候です。つまり冬は寒く夏が暑い気候です。スロベニアの中では最も降水量が少ない地域でもあります。嵐や氷の雨が降ることから、一番降雨水量が多いのは夏です。 落葉樹林の森 平らな部分では落葉樹林の森があるのですが、縮小しているという現実があります。理由は土地がとっても肥沃なので、畑や牧草地にされたということです。日当たりがいい山がちな部分にワイン畑があります。 三つの川 パンノニア地方には、大きな川が三つも流れています。それぞれ ムラ、ドラヴァ 、そして サヴァ川 と言います。ドラヴァ川には二つの大きな水力発電所があります。 photo2ムラ川の粉挽き機。水の力を利用して小麦を引いているんですよ。 産業 パンノニア地方の南西部には鉄道が走っています。そこを通ってオーストリアやハンガリーへと行けるのですが、その地域の街、マリボルやツェリエは早くに発達しました。戦後、農業地であったムルスカソボタやプトゥイも産業が発達していきました。 しかし他の地域では今でも農業が中心です。理由としては交通の利便性が低いことが挙げられます。今では過疎化が進んでいる状態です。特にスロベニアの北東部はこの現象が顕著に表れています。仕事がないために、(農業以外に)オーストリアやドイツへ働きにいく人がいます。ただこの地域には新しい家が多いため、スロベニアで最も経済が発展していない地域にもかかわらず、そういった印象を持つ人は少ないんです。 本当に肥沃な土があるので農業には最適な土地です。野菜やワインが美味しく育っています。 サービス業も近年は発達している分野です。というのも、パンノンスカ地方は、スパ(日本でいうと温泉)で有名なところなんです。ユーゴスラビアから独立した後、ハンガリーとの交通が発展しました。レンダヴァやマリボルの間が発展し、ハンガリーまたオーストリアの
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