プレアルプス地方
アルプス地方に続く地域、プレアルプス地方。自然はアルプス地方に似ていますが、”社会”を見てみると結構違いがあります。海面から低く、傾斜が少ない土地で大体は平らな地表があり、気候も穏やかなため移住地として、そして産業地としてもポテンシャルが高い地域と言えます。
プレアルプス地方はユリアンアルプスの南部から始まり、なんとイタリアの国境まで細長く伸びています。中部、東部と伸び、そこから北へとオーストリアの国境まで広がっています。したがって、プレアルプス山岳地方は細かくいうと、3つに分けられます。中部に入っているのが、リュブリャナ盆地となっています。
プレアルプス地方はアルプス地方よりも地質学がふんだんに盛り込まれています。山には石灰岩の他に、不浸透性の堆積物、火山岩、変成岩、流域の底には川の堆積物でいっぱいです。海抜が低いのでそこまで気温差などは激しくなく、中度の大陸性気候です。しかし、西部はアドリア海の影響を受け、北東部は高山性気候の影響を受ける傾向が強いです。
リュブリャナ盆地または山岳地方は人口が多く、気温が変わりやすいです。またこの地域は産業が一番スロベニアで密集しているので、空気の汚染率も高いです。
プレアルプス地方の地表や気候環境は、植物の生育にも合っています。プレアルプス地方の山々はスロベニアで最も森林に覆われた土地なのですが、その頭頂部は森林限界には達していません。移住地拡大のため、(山の上の方にも広がっています)太陽が当たる日当たりのいい場所にある森は縮小し、野原や牧草地に変わっている場所もあります。このような現象は、特に盆地であったり川がある谷(といいうのでしょうか)がある場所で顕著で、森の縮小はかなりの進んでいます。そして狭い渓谷は、移住地や産業ちが密集しているので、川の水が少し汚染されているため、水力発電の可能性があります。
アルプス地方との社会的な違い
プレアルプス山岳地帯は小さな盆地と山脈の麓に人口が密集しています。アルプス地方とは違い、谷(渓谷)だけではなく太陽の当たる場所や山腹、山の頭頂部など整備された場所全てに移住地が広がっています。谷の上の方へ行くと移住地は少なくなります。たくさんの村があるというよりは、集落や個人農家があるという感じです。影になっている日当たりが悪いところにはあまり人は住んでいないようです。
やはり決定的に移住地として発展しているのはリュブリャナ盆地です。ここは街、その他の村などが成長していて、地域の移住地の都市化が進んでいます。しかし経済には2面性があります。プレアルプス山岳地帯では家畜や林業が発達し、多くの盆地や谷(渓谷)などでは産業とサービス業が発展していることです。交通も他の方面に比べると発展しており、リュブリャナ盆地は高速道路のネットワークとなっています。従って、産業、交通、仕事の面においてもスロベニアで一番重要な場所だと言えます。
プレアルプス山岳地帯 ー 西部
プレアルプス山岳地帯の西部は、イタリアの国境から始まりリュブリャナ盆地の東部まで続きます。トルミン(Tolmin)、ツェルクノ-イドリア(Cerkno-Idrja)、シュコフィアロカ(Škofja Loka)、そしてポルグライスカ(Polhograjska)の山脈があり、ほとんどは深い渓谷があります。そしてほとんどの山々は平均より高い傾斜と非常に狭い渓谷、そして急流のある渓谷があることで知られています。
大きな街は重要な渓谷内にのみあります。最も大きいのはソチャ川(Soča)の中流にある渓谷で、トルミンとコバリッド(Kobarid)という二つの街が雇用の中心となっている場所です。モスト・ナ・ソチ(Most na Soči)という街でには、ドブラル(Doblar)という水力発電所のためにため池があります。イドリッツァ(Idrijca)という川がイドリアにあり、そのかわはソチャ川へ合流します。イドリッツァの近くにバチャ渓谷から流れるバチャ川があります。この川も後にソチャ川へ合流します。イドリアの渓谷にはかつて水銀の鉱山がありました。
イドリッツァとバチャ川はアドリア海へ向かって流れています。一方でこの二つの川はセルシュカ渓谷とポリャンスカ渓谷を通り、サヴァ川へ合流し、ドナウ川、そして黒海へと流れてきます。他にジェレズニキやジリという街が産業で発展しています。
プレアルプス山岳地帯 ー 東部
リュブリャナ盆地の西側からクロアチア方面、つまり東側の部分は東部プレアルプス地方(Vzhodno predalpsko hribovje)となります。そこにはたった一つポサヴスコ(Posavsko)という山があります。そこにはスロベニアで一番長い川、サヴァ川が交差点のジダニ・モスト(Židani Most)へと流れています。ポサヴスコは海面から比較的低い事で知られているのですが、起伏がある斜面がとても大きいです。石などはプレアルプス山岳地帯の西部と似ているのですが、個々の造山帯は西から東へとアルプス地方の方へ伸びています。
ポサヴスコの山々には、三つの石のグループが見られます。一番高いところには中生代の石灰岩と白雲岩、そして低いところには古生代の泥や砂利が、地底にはカルパチア盆地だった頃の堆積物が見られます。
人口の具合も西のプレアルプス山岳地帯と類似しています。多くの場所は渓谷や丘があり、そこには村、集落、そして個人農業が発達しています。ポサヴスコには、重要な交通手段である鉄道が通っていて、首都リュブリャナ、第二都市マリボル、そしてクロアチアの首都ザグレブへ続いています。
ポサヴスコの山々には、三つの石のグループが見られます。一番高いところには中生代の石灰岩と白雲岩、そして低いところには古生代の泥や砂利が、地底にはカルパチア盆地だった頃の堆積物が見られます。
人口の具合も西のプレアルプス山岳地帯と類似しています。多くの場所は渓谷や丘があり、そこには村、集落、そして個人農業が発達しています。ポサヴスコには、重要な交通手段である鉄道が通っていて、首都リュブリャナ、第二都市マリボル、そしてクロアチアの首都ザグレブへ続いています。
プレアルプス山岳地帯 - 北東部
この地域は先に説明した二つの山岳地帯とは違う特徴を持ちます。あまり山が高く、やや高山性の特徴を持ちますが、含まれている石や地表はだいぶ違います。ではそれぞれ見て見ましょう。
サヴィンスカ谷上部
ここには、なんとマグマからできた石があり、その周辺には石灰性のカルスト高原があり、そこにはアルプス地方の特性も見られます。ここに住んでいる人たちは家畜を飼ったり、森の利用を生業としています。この地域は今のところスロベニアで最も農村観光が発達している場所です。
ヴェレニエ盆地は、鉱山のため産業の中心となる街ヴェレニエ、火力発電所のショシュタン、トポウシュィッツァスパがあります。盆地の東側にはカラヴァンケの延長として、低いヴィタンスケ・カラヴァンケが伸びています。一番高いところには石灰石があります。
ポホルスコポドラヴイェ(Pohorsko podravje)
ここは一番大きな地域です。変成岩とマグマ岩からできた三つの山塊があります。それぞれ、ポホリェ、コズヤク、ストロイナです。含まれている石の成分が異なるので、他のプレアルプス地方の山よりも、山の斜面の傾斜は緩やかです。従って、山での農業やスキー場の可能性があります。山の表面は多くが森で覆われています。高い場所には針葉樹林が生息しています。従って、森林の利用はこの地域の重要な産業なことは驚くことではなく、林業のベースとなっています。日の当たるところには集落や個人農業があり、林業や放牧が行われています。あるところでは農村観光も行なっています。スキーリゾートでも知られている地域です。
ポホルスコポドラヴィェには、ドラヴァ(Drava)、メジャ(Meža)、ミスリナ(Mislina)という3つの川が流れています。その中で、ドラヴァ川が一番大きく重要な川です。水力発電にも利用されて英ます。
リュブリャナ盆地
この地域は、経済、交通、教育、産業、移住地としてとても大事な場所です。盆地の周りを囲むようにアルプスや山が見えます。
平らな土地と河川の堆積物からなる肥沃な土地のため、農業に適している言えます。家畜の放牧や食物栽培にも適しているのですが、移住地や交通機関の整備のため肥沃な土地がどんどん奪われているというが現実です。
リュブリャナ盆地は、スロベニアの中で最も産業化と都市化が進んだ場所です。農業や産業の他に、サービス業も発展しています。雇用のチャンスがどの地域よりも高いので、人口密度も高く、毎日各地方から仕事のためにリュブリャナ盆地へ集まってきます。交通が発達するわけですね。リュブリャナ盆地の北西部にはアルプスが見えます。産業、仕事、自然、全部が集まっている場所なんですね。どうも家賃が高いわけだ!
終わりに
他の地域と比べ、発展が非常に進んでいる地方だということがわかりますね。特にリュブリャナ盆地はスロベニアの中心ですから、(他のヨーロッパは首都が国境付近にあることも)利用しやすいですし、どこの場所へ行くのも2〜3時間で済んでしまう利便性は価値があります。
産業だけでなくサービス業も重要と書きましたが、確かにリュブリャナ盆地は可愛いお店、カフェ、観光のインフラが整っていて観光がしやすいですよ。
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