最終日の朝です。前日もみんなでジュースとお菓子をテントで食べながらしみじみとした夜をすごしました。この日はテントでぐっすり眠れました。雨が降らなくて本当によかったけど、この日もあつかったよー。
みてください、長蛇の列!最終日は細くでこぼこの道をひたすら歩きます。
オーソドックスの教会が見えます。セルビア人の宗教です。ここはサラエボの記事でも書きましたけど、色んな宗教を持つ民族が共存していた地域なんですよね。
これはセルビアの伝統的な家だとか。同じデザインで動物用もあるそうです。ところどころで牛を散歩させる人がいたり、羊が草を食べている姿もみたので、家畜は大事ですね。
この日も相変わらず暑い日が続きました。休憩中に仲間の一人が木に登ってさくらんぼをとってくれましたー!彼、前にも黄色いさくらんぼくれたりして、自然に精通しているようです。私ものぼりたかったけど、脚が痛くて断念。食べるのに専念していました(笑)
ゴールが目前!でもここからが長かった(笑)本当に。
ついたーー!!!!!。スレブレニッツァです。この緑の石がありますね。これは今年埋葬される人のお墓です。遺体が掘り出されても、誰かを特定するのにとても時間がかかるんですね。これは石碑です。左側には殺害場所がかかれています。8372...の意味は、8372人以上死者はこれからも発見される。という意味です。未だに、具体的に何人死んだのかは分からないのです。でも10日間で8000人以上、しかもマスグレーブをつくって掘り起こし、また違う場所に遺体を埋めなおすなんて、計画的で残酷な事件だと思うわけです。
この屋根の下でセレモニーがあります。でも私はイスラム教じゃないので参加できません。
棺です。人が運んだものがならんでします。今年は600体以上の人が埋葬されます。本当に言葉がありませんでした。
いざついてみると、拍子抜けました。部外者の感じが否めなくなってしまったからです。スレブレニッツァには真剣に故人をしのぶために遠方から来た人々がいて、悲しみにくれている姿を目の前にすると、言葉がなかったです。幸か不幸か自分は戦争を経験したことが無く、この事件も本だけで読みました。しかし、百聞は一見にしかずとはよくいったもで、、無くなったボスニア人と同じように、真夏の中100KM歩いたことで、戦争の悲惨さや残虐性が痛いほど分かりました。
これはムスリムじゃなく、キリスト教信仰者の墓です。大量殺人にまぎれて殺されてしまったんですね。
これは博物館です。でも今回最大のくそな事件がありました。セルビアとクロアチアから大統領が訪問するために、閉鎖されたのです!3時にはあくということだったけど、バスに間に合わないということで、断念。ちきしょー!これは絶対来年もおいでという暗示だ。
これはトルココーヒーを造っているところ。ただでのめるよ!濃いけど、砂糖がはいっているから、普通のブラックコーヒーよりも飲みやすくて大好き。
みんな埋葬のセレモニーに参加しているアイダ、私は木陰で休むことに。ムスリムといってもレベルは様々。厳格に信じている人もいればそうじゃない人もいます。私は宗教がないです。形だけでは仏教かもしれないけど、仏教の掟が何か知らないし、守ってもいません。だから豚肉を食べないとか、酒を飲まないとか、メッカにむかってお祈りするとかいう決まりを守っている人を見ると、なんともいえない変な気持ちがします。
あっというまでした。帰りは皆と一緒にサラエボまでバスに乗りました。色々考えて毎度のごとく泣き出してしまったんです。ひとりでこっそり。みんなの優しさを考えると信じられなくてありがたくて。
で、休憩所でトイレに行った後、もうつらくてずっとバスにこもってたんです。したら、仲間の一人がハンバーガーみたいなのを買ってくれて、外で食べよう!とかいって、ジュースまで買ってくれて食べながら号泣(笑)みんなびっくりしてたけど、来年、友達と一緒に来てまた歩こう!とか、いってくれて、明るいボスニア人だけどすごくしんみりしてしまいました。
そしたらアルボスニア人がやってきて、ボスニア人は、実は涙が嫌い。戦争の後は特に嫌いなんだ。ジョークを言いながら前を見てがんばっていくんだよって教えてくれました。
そうだよな。自分はめちゃくちゃ恵まれすぎの環境で生きてきて、ジョークもなにも必要なかったんですよね。きっとボスニアの人たちのように、本当に苦しいことを経験した人は早く大人にならないといけなかっただろうし、ずっとずっと私よりも逞しいなとおもったわけです。
帰りのバスでこれまた同僚の一人がビール買ってくれて(私がビール大好きなのしって)飲みながら泣きました。最後はみんな手を振ってくれてお別れ。一緒に歩いた4人としっかりハグしてみんなと別れました。
外国初めての一人旅。ボスニア。こんな思い出ができるなんて思いませんでした。今でも一つ一つ鮮明に覚えています。今では全部がいい思い出です。来年も参加できるように、しっかり勉強して、言葉も学んで、備えたいと思います。
旅行記ということで、ちょっと感情面を書きまくりましたが、後でじっくり、マルシュミラのこと、戦争のことを記したいと思います。
これで旅行記を終わります。
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